株式会社JTB様
教育旅行のサービスレベルの統一化と社員個々の時間創出に効果を発揮
株式会社JTB
教育第二事業部 副事業部長
斉藤 玲二様
左から、教育第二事業部辻様、斉藤副事業部長様、木伏様
斉藤様 教育第二事業部では、主に東京を中心とした首都圏内にある学校様を対象とした教育旅行全般の営業活動をおこなっています。人手不足は我が事業部でも大きな課題です。日本では、少子化傾向は強まっていますが、学校数は生徒減に比例した形では減っていません。生徒数が少ない学校でも、修学旅行の取扱いは1校あたり所定の手続きが必要となります。いずれの学校でも、機会は平等に提供されなければなりませんし、それを維持してゆくのが私たちの使命です。私ども旅行会社側もそうですが、学校様側も同じことで先生方もご苦労されています。今はあらゆる現場でDXが推奨されますが、教育においては特にプロセスが重視されることもあり、なかなか効率性を追いかけて自動化することは難しい課題でもあります。一方で、営業担当者はそれぞれに一人当たりの業務量が増えコア業務に集中できる時間の創出がしづらくなってきている実情があります。また、営業担当者の知識やスキルによりサービスレベルが一律にコントロールできないという課題感もありました。
斉藤様 今JTBでは、全社として業務効率化を推進しています。そのような中で1年ほど前に本社からの紹介があり、パケットシェアリングの説明を聞く機会がありました。その時のプレゼンテーションがすごく面白かったので印象に残りました。説得力もあり、これは信頼できるなと感じました。折しも、部内でも社員がコア事業に傾斜できる仕組み作りを検討していたので、活用してみようということになったのです。実際お願いしてみると、発注方法も簡単で手軽に依頼ができました。海外語学研修ツアーの募集用パワーポイント作りのお手伝いをしていただいたことがありましたが、その企画書で募集数を超える集客があって担当者が喜んでいる姿をみて、周りの社員も頼んでみようかな、と徐々にお願いすることが増えてきました。
斉藤様 修学旅行の班別行動チェックは、人によってあるいは繁忙度によって業務の粒度に違いが生じやすいのが実情です。パケットシェアリングでは、旅行業経験者が一定のチェックルールで作業していただけるので水準も高く、サービスレベルの統一化が図れています。理想をいえば、班別行動チェックのような作業はAIが全部やるようなことができればいいのでしょうけど、カリキュラムの一環として考えれば人の目で問題点を指摘するようなプロセスが今はまだ求められている傾向があります。
斉藤様 元々事業部には、営業担当者の他にも後方支援をして頂いているコミュニケーターがいて、書類作成などを営業担当者から依頼されて対応もするのですが、コミュニケーターも業務量の多さに逼迫する場面があります。
斉藤様 アプリケーションチェックとかちょっとした翻訳などもお願いしているようです。アウトソースできる業務は積極的に依頼し、自分自身にしかできない業務に集中するように指導しております。
業務のなかで成功体験をすることでモチベーションを高め、これは自分の得意な部分なので自分でやろう、この部分はパケットシェアリングにお願いして時間を作ろう、といった頭の整理ができるようになってゆくことが大切なのです。そういった意味でも、パケットシェアリングの効果は出てきていると感じています。
今後VUCAの時代に世の中がどう変わっていくかが分からないなか、自分自身でどうやってキャリアを身に付けてゆくかということが鍵になると思っています。そのためにも、若いころから自分のスキルを蓄えるための時間を確保することが非常に重要です。キャリアを高めるためには、とにかく自分自身の時間を大切に様々な事にチャレンジしてほしい。
そのような【チャレンジがワークライフシナジーとなり自分自身のキャリア形成につなげよう】と、常々会議などで推進しております。その意味でもパケットシェアリングを活用することは有効な打ち手であると確信しております。
定量的なKPIはなかなかお示ししにくいのですが、委託できている時間が増えることで、営業活動がさらに進み、社員の笑顔が見えるようになってくれることを期待しています。
パケットシェアリングのような取り組みが拡がってゆけば、業界全体の生産性も上がり、皆さんが憧れる業界になって人材確保の道も、もっと開けるのではないでしょうか?
私たちの事業部では、社員で様々なプロジェクトを構築しておりますが、その中の一つに”人財育成プロジェクト”というものがあります。先輩社員が後輩にナレッジを共有する教え合いのようなものですが、そのような社員を育成してゆくプロセスのなかで、業務委託は有効に活用することを身に付けてもらえればよいと思います。